2021年度 本科2年卒業 大池明子
着物のタイトル
彼方へ
制作の意図・背景
心象風景を表現するという、アルスシムラで学んだからこその目標を定めました。ふくみ先生の作品から草木染めの美しさや水彩画的な表現ができると知り、緯糸を絵の具のようにして絵画的な雰囲気や光、風、大気の揺らぎ、空が見せる色の移ろいの表現に挑戦しました。
心象風景としてまず浮かんだのは、縁のある地の高山に抱かれた田園風景と、懐古と悲哀をあわせもつ「故郷」のイメージ。しかし経絣と緯糸が合わさると、思いがけず空間・時空をも超えた遥かな旅へと誘われました。
染織への思い
身の回りのものを身近な草木で染めて織って使う、そんな生活がしたいと思っています。アルスではこれからの手仕事や用の美を考える機会が多くありました。この学びを踏まえ染織を活かして時代に合ったものづくりを模索できればと考えています。